甲子園の無観客開催はなぜ？【センバツ】世間の意見や野球界の現状

新型コロナウイルスの影響が各界に広がっていく中、春の甲子園である「センバツ」大会は無観客で開催される可能性がまだ残っている。
開催するかどうかの可否は3月11日に決定されるそうだが、サッカーやバスケットなど他のスポーツの大会は既に中止もしくは延期とされているにも関わらず「なぜ野球だけ！？」との声も上がっている。
まだ決定されていない野球界の問題について考えてみたい。

センバツ無観客試合への世間の声

まず私の意見を述べる前に世間の声を拾ってみたいと思う。

確かに憧れだろうがリスクがある以上休校措置をしている中で野球だけやるのは納得しない。
主催者の皆さん、甲子園球児だけは一生懸命やってるので感染しないとはウイルスは思っていませんよ。
この世の中の流れでは無観客試合も出来ないだろう。もし開催されるならバッシングに巻き込まれる球児たちが気の毒だ。
甲子園するならしたらいいけどコロナが収まるまでは県に帰ってきて欲しくない
高体連の23競技の選抜大会は早々に全て中止を決定しました。高野連だけが結論を先送りにして抵抗しています。スポーツマンシップに則らず正々堂々ともしていません。
「野球だけは特別」と言う高野連を始めとした年寄連中の考えが既に時代遅れ。
何で学校休みなのに試合やるの？選手の気持ちも分かるけど試合するなら練習しなきゃじゃん？高校生は集まるのにも交通機関使うし集まって練習して集団感染とかにでもなれば意味ないじゃん

センバツ大会を中止すべきと言う意見がとても多かった。
中にはウイルス側に立って意見を述べている強者もいた（笑）
休校措置が取られ、政府からのイベント自粛要請を受けている以上当然の反応だ。
ましてや他のスポーツは屋内外を問わず中止にしているのだから。

中にはこんな意見も見られた。
「屋外では感染率がかなり低いみたいなので無観客なら良いのでは？ただ移動や宿泊での危険もあるのでそこの対策は徹底した上で、高校野球は全試合中継され全国に元気や感動を与えてくれる存在でもあるし、選手のかける想いも強いので出来れば開催されて欲しい。」

可能ならば開催して欲しいという気持ちを持つ人も多いのだろう。

野球だけが開催したい理由はなぜ？

野球だけが休校措置やイベントの自粛要請を跳ね除けてでも開催したい理由は何だろうか？

それは「お金の問題」ではないだろうか。
これは夏の甲子園大会の話になってしまうが、1度の大会開催で1億円前後の「利益」が出るそうだ。春のセンバツは期間も短く観客数も夏の大会に劣るだろうがそれなりのお金が高野連に入るためではないかと考えている。

甲子園球場の使用料は所有者である阪神電鉄の善意により無料だとのこと。
また甲子園近隣のホテルや旅館と提携し、安く宿泊を出来るとのことで周りの善意のおかげで成り立っている大会だ。

学校教育の一環である部活動としての野球、甲子園には周りの大人が応援していくことが必要だということはよく分かる。
ただその毎年1億以上の利益をどうしているのかは疑問だ。
非営利であるはずの高野連なので、阪神電鉄に使用料を支払って利益を減らしても良いのではないかと思ってしまう。

センバツ大会を中止にするとその近隣のホテルや旅館だけではなく飲食店や小売店などにもダメージが大きいだろう。
ただそれは甲子園近隣だけの話ではない。
今まで甲子園のおかげ、周りの善意で多くの利益を上げてきたのだから今回のことで中止となったとしたら今までの恩返をするべく赤字になる金額を寄付しても良いと思う。

スカウトが集結する場所

他のプロスポーツにもスカウトは存在するだろう。
ただやたら野球に関してはスカウトがニュースに出てくる。
プロ野球のスカウトは普段担当地域が決まっていて集まることは甲子園大会などの大きなイベントしかない。

「甲子園でスカウトが集まっているのを見ると品評会に見える」という意見があるのを見てなるほどと思った。
もちろんプロ野球選手になりたい球児としても自分をアピールする絶好の場のため、成立するのだろう。

無観客試合が開催されれば観客はもちろんだがスカウトも観戦することが出来ない。
スカウトは能力だけでなく大舞台に強いかといった精神的な部分や準備の仕方などもチェックしているそうでそれが見られなくなる。
スカウトの仕事の立場としては残念かもしれないが球児の安全を考えることも野球を守っていく1つの仕事になるのではないだろうか。

サッカーやバスケットではプロチームの下部組織（U18、U15など）を持っている。
プロ野球は12球団しかないので難しいのかもしれないが、下部組織で育成をしながら良い選手をチェックするという方法もあるのではないだろうか。